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フィリピンの大学では何を教えている?





今回出展した展示会のブースがいろいろなセミナーを開くステージの真横でうるさくて仕方がなかったのですが、時間がある時に覗いていました。

最終日に「バーテンダーコンテスト」みたいなのが開催されていて、若い女の子たちの「キャー」という黄色い声が飛んでいたので見てみると参加者の多くが学校の生徒達でした。びっくりしてうちのスタッフに「学校でバーテンダーのスキルを学ぶの?」と聞くと、「ボス、フィリピンの学校では普通ですよ。」と言います。

WOOFEX.JPG

うちの会社も知り合いのフィリピン人に「OJTでオフィスで働く必要がある。無給でいいから雇ってほしい」というので3月まで2ヶ月ほど手伝ってもらった大学生がいました。他にも私があるホテルを知っているのでたくさんのフィリピン人から頼まれてホテルのOJTとして紹介しています。(HRMというコースでは必須らしい。)フィリピンの大学では4年生もしくは5年生(エンジニアコースは5年制)の時の大半の時間がOJTで時間を費やすようです。

別の知り合いのフィリピン人の娘さんが今アカウンタントになるべく、マニラでは有名な学校に通っていますが、話を聞いていると1年生以降はひたすらCPAの資格を取るがための勉強を毎日するようです。

これは私の拙い知識に基づくために多くの推測が入っているので話半分くらいで聞いておいてほしいのですが、フィリピンの多くの大学(ほとんど)ではいわゆる学術的な勉強というよりも、そのコースの専門的なスキルを伸ばすべくより実践的な(こちらではハンズオンといわれているもの)勉強が多い気がします。つまり会計士であるCPAであったり、ライセンスエンジニアであったり、そういうものの試験を受かるための勉強をします。上述したHRMではウエイターになるための練習をして、OJTではホテルやレストランでやります。お客様への食事の出し方やトレーの持ち方などを学びます。「大学出てウエイターかいな?」と聞いた時は思いましたが、ホテルのウエイターの正社員などはサービスチャージを山分けするのでチップと合わせると4万〜5万ペソくらいもらえます。結構良い職業です。また豪華客船のレストランの従業員などになれれば良い給料がもらえます。

私の感覚でいうと日本の専門学校で学ぶような事をフィリピンの大学で教えているような、そんな感覚すらします。入学試験もUP、ラ・サール、アテネオ、USTなどを除くとほぼ全員受かるみたいな感じもあり、ますます専門学校みたいな気がします。日本では新卒を求める際には大学卒を選ぶ傾向がまだまだ強い気がします。専門学校みたいなフィリピンの大学かもしれませんが、考えようによってはそういうのもアリかなと思います。日本ではあたかも専門教育を受けているような感じでも、学術的な知識は就職したら殆ど役にたちません。つまり就職してから学ぶ専門知識が非常に強いのが現状だと思います。しかしフィリピン人のエンジニアと過去何人も仕事をしてきましたが、新卒でも即戦力というか仕事で必要な基礎知識を持っているので、入社以降はその機械に特化した知識を教えればいいのです。

人間としての道徳や社会的なモラルなどは教えてくれないフィリピンですが、職業人としての最低限のスキルを勉強するという意味ではある意味即戦力かなと思います。(もちろんそれでしか使えませんので非常に狭い範囲の知識になりますが)使えないフィリピン人が多いのが現実ですが、100人に1人くらい「非常に使える」フィリピン人がいます。世界中で出稼ぎフィリピン人が重宝されているのがその証拠です。「フィリピン人は使えない」と言っていると数年後には英語も出来ないわれわれ日本人が干されているかもしれません。
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