The Founder
先日日本からマニラに戻る機内で見た映画が面白かったので、ちょっとご紹介をします。アメリカでは昨年公開された映画にもかかわらず、日本の公開は7月末ということなので、内容にはなるべく触れないようにしますが、ネタバレ前提で本文をお読みください。
映画のタイトルは「The Founder」でマクドナルドの創業時の物語を映画にしたものです。日本語のタイトルは「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」という何ともセンスのないタイトルがつけられています。7月29日から公開とのことです。
http://thefounder.jp
マクドナルドを世界有数のハンバーガーチェーンにしたレイ・クロックを中心に描かれた映画です。どうやってマクド(関東ではマックと呼びますが関西圏に住んでいる私は違和感があるので「マクド」と書きます。ちなみにフィリピンでも呼び方は「マクド」です。)が成長したのかがわかる映画です。
レイ・クロックをWikipediaで調べると普通に記載されていますが、映画で描かれる彼は相当「嫌な人物」として描かれています。どちらが本当の人物像なのかわかりません。ただ私のような起業家にとってみると、とても面白い内容で、普通の会社勤めの人とは違った視点で観ていました。
マクドナルドという外食産業を舞台にしているので、現在進めているカフェの事業と重なる部分があり、ある意味参考になりました。レイ・クロックがマクドを拡大するやり方はスタバのハワード・シュルツと共通点があるような気がします。両者ともにユダヤ系の家に生まれてきた点、創業者ではない点、全く別の仕事をしていてたまたま自分の顧客であった会社との出会いがあった点、そして後に創業者を買収する点など似ている点があります。その後の拡大路線ではマクドがフランチャイズを基本にしていたのに対し、スタバは直営店にこだわったことなど異なってきますが、そんなことを思いつつ映画を観ていました。
レイ・クロックがビジネスを成功するのに一番大事なことは(正確なセリフは忘れましたが)、という問いに対して、「根気」と答えていましたが、私もビジネスを継続(成功とは言いませんが)させるのに大事なことの一つはまさしく「根気」だと思っています。(私は「やる気」、「情熱」の意味合いで考えていますが)心が折れそうな困難にぶつかっても「根気」があればある程度乗り越えられます。私はそれ以上に難しいと思っているのは、「成功」を収めた場合、自分のやる気や情熱をいかに根気をもって取り組むかという方が遥かに難しいと思います。自分が満足できる結果を出した後にどうやって次の目標を立てるのかというのは本当に難しい。大成功を収めた人というのはここを乗り越えてさらなる高みを目指せる人だと思います。
事業がうまくいかないとか、売り上げが伸びないとかは目標がハッキリしているから「頑張ろう」という気持ちになれますが、ある程度成功してあぐらをかいていると、落ち目になるのは本当に速いです。そういう人をここフィリピンでもたくさん見てきました。映画の主人公の年齢とほぼ同じ年齢に近づいた今、自分の立ち位置を考えながら、今後自分自身がどの方向に向かうべきかを考えさせられた映画だと思いました。
ちなみにフィリピンのマクドの運営会社の名前は「Golden Arches Development Corp.」というのですが、この映画を観て、どうしてその名前になったのかよくわかりました。
ビジネスをやっている人に是非見てほしい映画です。
お久しぶりです。
この映画、ANA、羽田~マニラの飛行機の中で見ましたよ。
経営者はこれぐらい非情に徹しないと会社なんてやっていけないんだと感じました。
by Jiro (2017-06-28 11:48)